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高度プロフェッショナル制度の誤解

下記の記事は、弊社顧問の『たかはし社会保険労務士事務所 高橋 真輔』先生に監修して頂き、人事担当者の方に役立つと思われる最新の情報や行政の動向等について、毎月テーマを相談しながら発信しています。

  • 2018/06/15
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いわゆる「働き方改革関連法案」が衆議院を通過し、参議院での審議が始まっています。この関連法案については、特に「高度プロフェッショナル制度(以下、高プロ)」に議論が集中していますが、高プロについては誤解も多いようです。

 

たとえば、「高プロは、成果で報酬を決める制度である」という主張です。これは、必ずしも正しくありません。確かに、高プロは、労働時間・休憩・休日・深夜割増に関する規定を除外するものです。しかし、法案のどこにも「成果で報酬を決める」とは書いていません。高プロの対象となる業務は、一般的に、労働時間と成果との関連が薄いというだけなのです。

 

つまり、高プロの対象者について、何をもって評価をするかは会社の自由なのです。ですから、成果ではなく、能力や職務内容で評価・処遇をすることもできます。

 

また、「過労死が起きたとしても、自己責任になる」という主張もよく聞きます。これも、正しくありません。確かに高プロは、労働時間等の規定が適用されませんし、適用に当たっては本人の同意が必要となります。しかし、だからといって、いわゆる「安全配慮義務」が免責されるものではないと考えます。

 

そのため、仮に高プロの適用を受けた者が、過重労働により死亡した場合には、使用者は安全配慮義務違反に問われるものと考えます。従って使用者は、高プロの適用対象者についても、適切に労働時間を把握して、必要な措置を取るなど、安全配慮義務をしっかりと果たす必要があります。いずれにせよ、高プロの誤った適用により、現実に過労死が生じてしまうことだけは避けなければならないと考えます。

 

その他、「一定の休日を付与すれば、幾らでも働かせることができる」という極端な主張も見られます。しかし、安全配慮義務違反の問題もありますし、何より今の労働市場は「売り手市場」です。人材の確保・定着という観点から、そのようなブラック企業が、生き残れるとは思えません。

 

この他にも、高プロ=裁量労働であるかのような誤解もあります。高プロは、裁量労働制ではないので、使用者が具体的な指示をすることが可能です。

 

結局、高プロについては、法案の本当の姿がキチンと理解されないまま、「反対・賛成」という議論に終始したような気がします。中身のブラッシュアップに関する議論が薄かった点については、とても残念に思います。

 

特定社会保険労務士 髙橋 真輔


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